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“靠”kào “凭”píng (芳沢 ひろ子)                    ~ 【相原茂:監修】 「どうちがう?似たものことば」(20)


>>目 次

●第20回

靠” は動詞で「頼る」という意味を持つ。“凭”は動詞として「頼る」の意味、介詞として「~に基づく、~を根拠にして」などの意味を持つ。


1)我希望你们靠(凭)自己的勤奋努力,聪明才智去获得成功。
Wǒ xīwàng nǐmen kào(píng)zìjǐ de qínfèn nǔlì,cōngming cáizhì qù huòdé chénggōng.
(皆さんが自分の勤勉さや努力、聡明さや才知で成功を勝ち得ることを願っています)

2)事情能办成,全靠(凭)大家的力量。
Shìqing néng bànchéng,quán kào(píng)dàjiā de lìliang.
(みんなの力で事がうまくはこんだ)


 上記の例はどちらも同じように使うことができる。

 “靠”も“凭”も「頼る、よる」という意味を持つが、“靠”の「頼る、よる」は「依存する」意味あいが強く、“靠”の対象は依存先。依存であるから“靠”という動作のシテの無力が含意されることがある。“凭”はそうした意味やニュアンスを持たないので、シテの依存性が強い文では“凭”を使うことはできない。


3)我家靠(×凭)丈夫的工资维持生活。
Wǒjiā kào(×píng)zhàngfu de gōngzī wéichí shēnghuó.
(我が家は夫の給料で生活している)

4)他靠(×凭)别人帮助才进了大学。
Tā kào(×píng)biérén bāngzhù cái jìnle dàxué.
(彼は援助してもらってやっと大学に入った)


 “凭”の「頼る、よる」は「~に基づく、~を根拠にする」。“凭”の対象は依存先ではなく、行動の拠り所であり、拠って立つ根拠。“凭”という動作のシテは、その拠り所を使って、あるいは根拠をもとに動作を行う。“靠”はシテの依存性が弱い文では使いにくい。


5)劳动人民凭(×靠)智慧和双手创造世界。
Láodòng rénmín píng(×kào)zhìhuì hé shuāngshǒu chuàngzào shìjiè.
(労働者たちは知恵とその両手によって世界を創造する)

6)你凭(×靠)什么跟我要钱?
Nǐ píng(×kào)shénme gēn wǒ yào qián?
(いったい何の権利があって私にお金を要求なんてできるの?)


 1)2)は“靠”と“凭”を置き換えることができるがニュアンスが異なる。

 1)の場合、“靠”を使うなら“你们”は自らの“勤奋努力,聪明才智”に依存して、それに頼って成功を勝ち取ることが求められている。“凭”を使うなら“你们”は自らの“勤奋努力,聪明才智”を拠り所として、それを使って成功を勝ち取ることが求められている。

 2)の場合、“靠”を使うなら、“大家的力量”への依存によって、それに頼ることで事がうまくいったという意味になり、“靠”という動作のシテの無力が含意される。「うまくいったのは皆さんの力のおかげです」。“凭”を使うなら“大家的力量”を拠り所に、それを使うことで事がうまくいった という意味になる。「うまくいったのは皆さんの力を使ったからです」。

(執筆:芳沢 ひろ子)




相原 茂: 東京教育大学修士課程修了。明治大学助教授、お茶の水女子大学教授を経て、
現在中国語教育の第一人者として活躍中。NHK中国語講座を長年担当。
中国語コミュニケーション能力検定(TECC)を実施している中国語コミュニュケーション協会代表。

『はじめての中国語』『 Why?にこたえるはじめての中国語の文法書 』『 中国語空耳ワールド 』等、著書多数。

●相原 茂ホームページ:
MAO的小屋~相原茂の隠れ部屋
http://maoroom.jp/


●中国語コミュニケーション能力検定(TECC)公式HP:
中国語コミュニケーション能力検定(TECC)

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