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“学”xué “学习”xuéxí (保坂 律子)                          ~ 【相原茂:監修】 「どうちがう?似たものことば」(19)


>>目 次

●第19回

“学”と“学习”はいずれも「何かを勉強する、学ぶ」という意味を持つ。この意味ではどちらも同じように使える。

(学/学习)历史 (xué/xuéxí)lìshǐ (歴史を学ぶ)
(学/学习) 开车 (xué/xuéxí)kāichē (車の運転を習う)

ここで「何か」は“历史” lìshǐ(歴史)や “汉语”Hànyǔ(中国語)のような名詞であってもよいし、“开车” kāichēや(車を運転する→車の運転)、“修汽车” xiūqìchē(車を修理する→車の修理),“打太极拳dǎ tàijíquán”(太極拳をする→太極拳)のような動詞句でもかまわない。


1)我决定到中国去(学/学习)汉语。
Wǒ juédìng dào Zhōngguó qù (xué/xuéxí) Hànyǔ.
(私は中国に行って中国語を勉強することにした)


 “学”は“学习”と異なり、具体的に学ぶ対象の存在が必須である。したがって1)で学ぶ対象となる目的語“汉语”がなければ次の1)´のように動詞は“学习”しか用いることができず、“学”は使えない。


1)´我决定到中国去(*学/学习)。
Wǒ juédìng dào Zhōngguó qù (*xué/xuéxí)
(私は中国行って勉強することにした)


 2)は一見、“学”の対象となる目的語がないように見えるが、2)が言えるためには前提として3)のように聞き手と話し手の間に具体的に学ぶ対象が了解されていることが必要である。もしそれが無ければ“学了什么?”Xuéle shénme? (何を勉強したの?)のような疑問を誘発してしまう。


2)我学了三年。
Wǒ xuéle sān nián
(私は3年勉強した)

3)你学汉语学了几年?
Nǐ xué Hànyǔ xuéle jǐ nián?
(あなたは中国語を何年勉強しましたか?)


 “学”は具体的に学ぶ対象の存在が必須である動詞であるが、会話において文脈から聞き手と話し手の間に具体的に学ぶ対象が明らかな場合、例えば “我想学打太极拳” (太極拳を習いたい)のような話の流れがあり、学ぶ対象が双方に了解されている場面ならば、それに続いて先の1)´も言うことができる。

 一方、“学习”は具体的に学ぶ対象が明示されない一般的な広い意味での「勉強(する)」、「学習(する)」を表すことができる。


4)你们要好好学习(*学),天天向上。
Nǐmen yào hǎohao xuéxí(*xué), tiāntiān xiàngshàng
(君たちはしっかり勉強して、日々向上しなければならない)

5)学习(*学)开始了。
Xuéxí(*xué) kāishǐ le
(勉強が始まった)

6)最近学习(*学)很紧张。
Zuìjìn xuéxí(*xué) hěn jǐnzhāng
(最近勉強が忙しい)


 また、“学”には“学习”にはない用法として7)、8)ように動詞で「まねる」という意味がある。何かを「まねる」には、具体的にまねる対象の存在が必須である。具体的な対象の存在を必要とする点で、動詞“学”「学ぶ」の用法とつながっている。


7)学她的声音
xué tā de shēngyīn
(彼女の声音をまねる)

8)她很有表演才能,学个老头,学个老太太,学什么像什么!
Tā hěn yǒu biǎoyǎn cáinéng,xué ge lǎotóu, xué ge lǎotàitai,xué shénme xiàng shénme!
(彼女は本当に演技の才能がある、おじいさんのまねをしたり、おばあさんのまねをしたり、なんでもそっくりだ!)
なお“学”は「まねる」という意味で用いる場合、文を目的語にできる。

9)学老太太说话
xué lǎotàitai shuō huà
(おばあさんの話しぶりをまねる)


(執筆:保坂 律子)



相原 茂: 東京教育大学修士課程修了。明治大学助教授、お茶の水女子大学教授を経て、
現在中国語教育の第一人者として活躍中。NHK中国語講座を長年担当。
中国語コミュニケーション能力検定(TECC)を実施している中国語コミュニュケーション協会代表。

『はじめての中国語』『 Why?にこたえるはじめての中国語の文法書 』『 中国語空耳ワールド 』等、著書多数。

●相原 茂ホームページ:
MAO的小屋~相原茂の隠れ部屋
http://maoroom.jp/


●中国語コミュニケーション能力検定(TECC)公式HP:
中国語コミュニケーション能力検定(TECC)

読者のコメント

真ちゃん(後藤真一) さんのコメント 2008/05/30 03:11
こういう類語の使い分けって結構難しいので、こういう記事は良い勉強になって助かる。
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