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インタビュー:語学雑誌・書籍編集者/林屋啓子さん ~ 中国語ドットコム訪問記(1)




中国語関連の書籍・雑誌編集者/林屋啓子さん

著書:『「社会人」に一休み、中国留学してみれば』(出版:文葉社)
中国語の語学雑誌や書籍の編集者という肩書きから、ずっと中国語を専門に勉強された方
だと思っていたら、予想外なプロフィールの持ち主。「外国語の勉強は最も苦手だったんです。」
と大陸のパワーをイメージするような朗らかに笑顔で語る。
2年半に渡る凝縮された北京での留学生活などのお話を中心に伺いました。




■プロフィール:
京都生まれ。
奈良教育大学教育学部中学校教員養成課程
理科専攻(専門は甲殻類の胃の形態)卒業。 

民間企業にて、プログラム開発や人工衛星データ画像解析などの「理科系」の社会人を約10年経験後、突然「中国語学留学」を思い立つ。
2年半の留学生活を経て、北京語言大学漢語
学院漢語言専攻卒業。HSK高等10級。

現在、中国語ジャーナル(アルク発行)をはじめ
中国語関連の雑誌・教材の編集に携わる。



当時、林屋さんが働いていた会社で中国人の親友ができ、中国語に興味を持つようになり町のカルチャーセンターで中国語を習い始めたのがそもそもの中国との出会いとの事。留学を決めるにいたるまでもあっという間だったと言う。

「私は編入という形で大学に留学したので、当初は全く授業についていけませんでした。但し、留学中に決めていたことが二つあり、それを守りました。一つめは教室では必ず前に座ること。
全く先生の言っていることが理解できなくても教室の隅っこに隠れていないで、前に座り自分の存在を消さないことでした。」


それはとても勇気のいることだと思うのですが? との問いに「関西人気質なのでしょうか(笑)?せっかく働いたお金をつぎ込んで来ているのだから、元を取んなきゃ!という気持ちもあったのです。」
と冗談交じりに話す。

「二つめは必ず、宿題をやること。絶対に宿題はやっていきました。しかしこれはだいぶ後になってわかったのですが、クラスで毎回、宿題を提出していたのは私だけだったようです(笑)。

しかし、授業で必ず前に座っている事、宿題をやっている事、このふたつを守ったことで、先生方は林屋啓子という生徒の存在を認めてくれたようです。中国では自分から存在をアピールしたもの、目立つ人を拾ってくれる傾向が強くあると思います。また、私には社会人を経験してからの留学した事もよかったと思います。中国語は拙くても社会経験に基づいた私の考え方や意見が周囲に認知されるようになりました。」


最初の授業では「明白了吗?(わかりましたか?)」しか聞き取れなかったと言う林屋さん。徐々に授業についていけるようになったという。とは言うものの2年半の留学生活を経て*HSK高等10級を取得したというのは努力の証と言えよう。


*HSK(漢語水平考試):中国政府の教育部(日本の文部科学省に相当)が設けた中国語を母国語としない中国語学習者のための唯一・公認の中国語能力認定標準化国家試験。高等11級が最高位。




きっと中国に限らず、異国に滞在した者は少なからず経験するであろう次々に起こる細々としたトラブル。
林屋さんの著書:『「社会人」に一休み、中国留学してみれば』を読むと、彼女はその災いをホイホイとこなしている。林屋さんは留学時に中国の様々な場所へ旅をしているのだが、その時に起こるトラブルを綴っているくだりがある。おもしろいのは、数々の困った事があったものの必ずや目標が達成されている点だ。彼女のパワーのなせる業だろうか。
いろいろトラブルがあるとめげたり、あきらめたりはしないのでしょうか?

「まず、楽天家でお喋りの私はトラブルがあると友達に話せるネタができたと考えてしまうのです。どんな状況をも楽しんじゃえ~!と思ったものです。」

また、中国での交渉ごとはまずはきちんと自分の意見や主張をとりあえず「言ってみる」ことが大切と言う。言ってみて何とかなったことや理解しあえた事が実にたくさんあったそうだ。




中国語を勉強している人や、これから留学を考えている人へ何かアドバイスをとお願いすると、「実感したことは母国語は大切だという事です。外国語を学ぶ前に自分の母国語できちんと話せる、思考できる事ですね。」と強く語る。

また、留学生に対しては、「ちょっとずつ陣地を広げていくのをお薦めします。」林屋さんは留学当初は先ず学校の職員さんと話し自分の中国語が通じるのかを試し、慣れてきたら学校の売店や学食、そして学校の外の店などへと少しづつ自分の中国語圏を拡大していったそうです。「初めから外へ行ってしまうと、あまりにも自分の中国語が通じずにヘコんでしまいますからね。徐々に自信をつけるのは良いですよ」



最後に中国語で好きな言葉を尋ねた。「心想事成」との答えが返ってきた。
「心想事成=想いはかなう」
今後、林屋さんがどんな想いを実現させていくのか楽しみです。



林屋啓子著/出版社:文葉社:価格:¥1,680
「社会人」に一休み、中国留学してみれば―暮し、学び、旅した2年半

■林屋さんが編集に携わった書籍:

馬骅著/出版社: ナツメ社:¥2,730
言いたいことがすぐに見つかる中国語会話辞典

中国語ジャーナル/出版社:アルク:¥1,280
中国語ジャーナル 2008年 04月号 [雑誌]

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